- シンギングボウルとは何ですか?
- シンギングボウルを日本語で何といいますか?
- シンギングボウルの倍音とは何ですか?
- シンギングボウルと真言(マントラ)とは関係がありますか?
- シンギングボウルとおりんの違いは何ですか?
- シンギングボウルとティンシャの違いは何ですか?
- シンギングボウルとベル・ドルジェの違いは何ですか?
シンギングボウルとは何ですか?
シンギングボウルは、スティックでボウルの縁をこすったり叩いたりすることで音を出す、ボウル型の器です。その特徴的な音と振動は、倍音と呼ばれ、深いリラクゼーションや癒しをもたらすとされています。深く長く続く倍音の響きは、瞑想、ヒーリング、マインドフルネス、ヨガ、音楽療法など、幅広い場面で活用されています。
シンギングボウルには、金属製と鉱物製の2種類がありますが、鉱物製のものは一般的に「クリスタルボウル」と呼ばれています。そのため、通常「シンギングボウル」という名称は、金属製のシンギングボウルを指します。
シンギングボウルを日本語で何といいますか?
シンギングボウルは、英語の「Singing Bowl」をそのまま日本語に取り入れた名称です。日本語に直訳すると「歌う器」となりますが、日本では特に訳されることなく「シンギングボウル」という名前が一般的に使われています。
日本には「きん鉢」「にょう鉢」「おりん」などの仏具・法具(梵音具・ぼんおんぐ)があり、その形状や用途はシンギングボウルに似ている面もあります。しかし、これらの仏具とシンギングボウルは直接の関係が明確ではなく、別の起源を持つものと考えられています。そのため、日本語でも「シンギングボウル」という名称を用いるのが適切です。
シンギングボウルの倍音とは何ですか?
シンギングボウルの音や響きは、スティックで叩いたり擦ることで生じる振動によって生まれます。倍音とは、基本となる音に対して上下に複数の周波数が加わることで生じる音を指します。この倍音がシンギングボウル独特の豊かで深みのある音色を生み出し、聴く人に心地よいリラクゼーションをもたらします。
鉱物製のシンギングボウルや、「鋳造」(ちゅうぞう:溶かした金属を型に流し込む方法)製法の金属製シンギングボウルは、西洋音階に調律されていることが多く、規則的で澄んだ倍音が特徴です。一方、「鍛造」(たんぞう:熱した金属を叩き鍛える方法)製法で作られたシンギングボウルは、波やせせらぎの音、風で揺れる木々の擦れ音のような、自然界の複雑な「ゆらぎ」音が多く含まれており、お寺の鐘の音をイメージさせる東洋的な深い響きの倍音に特徴があります。
シンギングボウルと真言(マントラ)とは関係がありますか?
シンギングボウルの「シンギング(歌う)」という名前は、通常の歌ではなく、チベット僧が唱えているお経や真言(マントラ)を指すという説があります。シンギングボウルはチベット仏教の法具ではないため、儀式などに用いられることはありません。しかし、チベット仏教のお経や真言(マントラ)には、独特の発声による超低音から高音までの力強い響きがあり、西欧音階にはない不協和音を伴うハーモニーが特徴的です。
シンギングボウルの倍音を聞いた西欧人が、チベット仏教のお経や真言(マントラ)を連想して名付けたという説の真偽は定かではありませんが、一定の説得力を得ています。興味がある方は、ぜひシンギングボウルの倍音とチベット仏教のお経や真言(マントラ)を聴き比べてみてください。
シンギングボウルとおりんの違いは何ですか?
シンギングボウルとおりんの形状は似ていますが、おりん(お鈴、お錀)は、仏壇や法要などで死者や祖先を弔うために用いられる日本の仏具です。安定感のある底の平らな鉢状や壷状の形をした金属製の器であり、「鋳造」(ちゅうぞう:溶かした金属を型に流し込む方法)製法で作られます。「鈴台」(りんだい)と呼ばれる台の上に「鈴布団」と呼ばれる中敷を置き、その上におりんを置いて使用します。台座に置いた状態で「鈴棒」(りんぼう)や「撥」(ばち)を使って縁を上や横から叩いて音を出します。高く澄んだ、クリアで軽やかな音色が特徴で、長い余韻が続くのが特徴です。
一方、シンギングボウルは仏教などの宗教との直接的な関係はなく、音を使った瞑想やリラクゼーションの補助ツールとして用いられます。サラダボウルのようなボウル状の形をしており、金属製と鉱物製の2種類がありますが、おりんと同じ鋳造製と、熱した金属を叩き鍛える「鍛造」(たんぞう)製の2種類があります。スティックやマレットを用いて端を叩くか、スティックでボウルの縁を擦るように回すことで音を出します。ボウル全体が振動することで、低音から高音まで広い響きが生まれ、特に深みのある低音と複雑な倍音が特徴です。瞑想、ヨガ、各種セラピーやリラクゼーションの際に使われます。
シンギングボウルとティンシャの違いは何ですか?
ティンシャとは、チベット仏教(密教)法具のひとつです。チベタン・シンバルなどとも呼ばれ、ひもでつながれた2つの金属製の円盤を合わせ打つことで、チーンという澄んだ音を出します。ティンシャの役割は、邪を払い場を清めること、そして人を本来あるべき場所へと引き戻すことであり、ヨガの始まりやシャバアーサナの後、瞑想、マインドフルネス、各種セラピーの終わりなどに用いられます。
一方、シンギングボウルは、チベット仏教の正式な法具ではありませんが、音や響きによるサポートを目的として使われ、ヨガ、瞑想、マインドフルネス、各種セラピーなどでは、前後ではなく最中に使われます。ティンシャとシンギングボウルは、それぞれの使い分けや組み合わせにより、相乗的な目的で用いられます。
シンギングボウルとベル・ドルジェの違いは何ですか?
ベル・ドルジェはティンシャと同じく、チベット仏教(密教)の正式な法具です。ベルは日本の密教では鈴(れい)、ドルジェは杵(しょ)とも呼ばれ、金剛鈴(こんごうれい)とも呼ばれ、形によって三鈷鈴と三鈷杵(さんこれい、さんこしょ)、五鈷鈴と五鈷杵(ごこれい・ごこしょ)などの種類があります。古代インドの武器がモチーフになっており、2つセットで使われます。
使い方は、ドルジェを右手(男性側の手)、ベルを左手(女性側の手)で握り、ティンシャの上でカランカランと数回鳴らしますが、諸魔を退散させ、場を浄化し、様々な困難を乗り越えるために使われる強力な浄化パワーを持つと言われています。
シンギングボウルとティンシャと同じく、それぞれの使い分けや組み合わせにより、相乗的な目的で用いられます。
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